【渡米して1年】ロサンゼルスの魅力
ビジネスチャンスに溢れたロサンゼルス
初めまして!
今回、初めてCREAWのブログを執筆することになりましたMiyuと申します。
日本では5年間、メディア業界で広報宣伝やイベント運営に携わっていました。
現在はCREAWでインターンとして市場リサーチやイベント関連業務のサポートを行っています。
本記事では、アメリカの多様な社会の中で1年住んでみて気づいたロサンゼルスの魅力をお伝えします。
さらに日系企業様向けにアメリカの流行やビジネスチャンスも併せて紹介します!
アメリカ進出を検討されている企業様にとって少しでもお役立ていただけましたら幸いです。
ロサンゼルスを選んだ理由
一年前、私は日本でのOL生活に別れを告げ、ロサンゼルスに移住しました。
アメリカとの出会いは、遡ること5年前。
訪れたハワイで、広大な自然と多国籍な文化が織りなす独特の空気に魅了されました。
同時に、出身地も文化も異なる人々が、それぞれの背景を尊重しながら共存している姿に、アメリカという多様性に富んだ国へ強く興味を抱いたのです。
島国の日本とは異なり、50もの州がそれぞれ独自の文化や法律を持ち、同じ国にも関わらず異なる世界が共存している。その奥深さと可能性をもっと知りたいと感じるようになりました。
その後パンデミックを経て、「やりたいことに挑戦し尽くしてから人生を終えたい!」という想いに突き動かされ、ついにアメリカで新しい生活を始めることを決意しました。
新たな生活の舞台にロサンゼルスを選んだ最大の理由は、その市場規模とエンターテインメント産業の中心地であることです。
ロサンゼルスには世界中から人々が集まり、映画や音楽、ファッションなどの文化がグローバルに展開されています。その中で自分はどんな挑戦ができるのか、その可能性に魅力を感じました。
実際に生活してみて感じたこと
私が感じたアメリカという土地と国民性をもとに、米国市場のマーケティングに活かせそうなポイントをいくつか考えてみます。
温暖な気候とイベントへの熱量
一年を通して温暖で雨が少ないロサンゼルスでは、日常的に外で過ごすことが多いです。
1月から滞在していますが、これまでに傘を差したのはたったの5回ほど!
週末になると、近所の公園やビーチ、ハイキングトレイルは、ピクニックやバーベキュー・ヨガやジョギングを楽しむ人たちで溢れかえります。
特に、ビーチバレーやサーフィンなどのウォーターアクティビティ、屋外でのヨガイベント、今年で40回目を迎えるロサンゼルスマラソン(*1) など大規模なスポーツイベントが頻繁に開催され、街全体がエネルギッシュな雰囲気に包まれます。
この天候の良さは、ロサンゼルスでの購買行動において大事なポイントです。
例えば、ビーチや公園・ランニングコースの各所にフードトラックを設置して健康志向の商品を販売したり、ポップアップブースで試供品を配布しつつ肌診断を行うサービスを併設するなど、アウトドア好きの消費者に向けた価値提案が可能です。
「体験」の重要性
化粧品ブランド『Sephora』に足を運ぶと、ロサンゼルスのHollywood Highland店ではメイクアップアーティストによるメイク方法の指導を体験することができます。
また、同じくThe GrobeやBeverly Center内にある店舗では、「Beauty Hub」と呼ばれるメイクアップのAR体験コーナーが設置されていて、顧客がバーチャルで様々なコスメ商品を試せるサービスを提供しています。(*2)
フランス発のブランドですが、アメリカに数千店舗を展開(*3)し、アメリカ市場において消費者参加型プロモーションがいかに重要であるかを示しています。購入前に手間をかけずに複数の製品を確かめられる点が、合理的なアメリカ人に受け入れられているポイントなのかもしれません。
最近、スマートサングラスを展開するMeta社によるポップアップストア『Meta Lab』に行ってきたのですが、スタンドアップコメディやAR・VRを駆使した仮想体験ルームなど、商品の訴求に五感を刺激するイベントを融合させていて驚きました。
アメリカでは、商品やサービスの機能を事前に体験させ、その効果を直感的に理解してもらうことでエンゲージメントを生む体験型のマーケティングが、より消費者の心を掴む有効な手段と言えそうです。
(左)「Los Feliz Running club」で毎週日曜日の早朝にジョギングを楽しむ人たちの様子/(右)Meta Lab
付加価値をつけたサービス提供
もう一つの魅力は、消費者との距離感が非常に近いこと。
渡米してすぐ、週一回開かれている地元のフリーマーケットに足を運びました。
消費者として参加するうちに顔見知りも増え、ベンダーたちがどのように商品を販売しお客さんとの関係を築いているのかが気になり観察してみました。
例えば、手作りのアクセサリーを販売している女性は、「子供の頃に祖母と一緒に過ごした夏をイメージしたデザイン」だと商品を紹介していました。
商品そのものだけでなくパーソナルなストーリーや体験をセットで提供していたのです。
また、近所にあるお気に入りのカフェに行ったある日のこと。
同じオーダーのお客さんのドリンクが少し違う味わいになっていることに気づきました。
不思議に思って店員さんに尋ねてみると、
「常連客の好みに合わせて少しずつ配合を変えて提供している」のだそう。
自分の裁量で調整できる自由さや顧客への細やかな配慮が、リピーターの増加に繋がっているのだと感じた出来事でした。
日本ではマニュアル通りの接客が良しとされる傾向にあるかもしれませんが、アメリカでは顧客ごとに柔軟に対応することが満足度を高める鍵となっているようです。
オーダーメイドのサービスやストーリーテリングを活用して、消費者に「自分だけの特別感」を提供することが、競争の激しいアメリカ市場での差別化を図る効果的な戦略かもしれません。
(左)フリーマーケット「Melrose Trading Post」/(右)「JAVISTA ORGANIC COFFEE」のキャラメルラテ
まとめ
今回は私が渡米して感じているロサンゼルスの魅力についてお話ししました。
住んでみて感じたのは、ロサンゼルスは単なる観光地ではなく、多様な人々が集まり、絶えず新しい価値観が生まれる「生きた市場」であるということ。
街の至る所でフリーマーケットやアートフェスティバルが開かれ、ローカルアーティストが斬新なアイデアや独自の美意識を表現した作品を出展し、消費者との直接的な対話を通じて新たなニーズやトレンドが生まれています。
さらに、移民の多い街という特性から、様々な文化が融合したユニークなビジネスが生まれやすいという特徴もあります。
コリアタウンやリトル東京では、伝統的な文化をベースにしつつも現地のライフスタイルに合わせた新しい形のサービスが展開されています。
例えば、コリアタウンでは「チーズタッカルビ」や「韓国風フライドチキン」など、若者に人気の韓国料理をアメリカ人の味覚に合わせてアレンジし、オシャレなカクテルを提供するレストランが続々と登場。(*4)
一方、リトル東京では、日本の伝統的な和菓子を現代風にアレンジしたカフェが注目を集めています。
創業120年を超える老舗「風月堂(Fugetsu -do)」は、カラフルな餅菓子や饅頭を提供し、地元の人々や観光客に愛されています。(*5)
また、もちアイスクリームをカラフルでインスタ映えするデザインにしたり、抹茶や黒ゴマなど日本らしいフレーバーに加え、アメリカ人に人気のピーナッツバターやキャラメル味を取り入れた商品を展開するカフェも登場し、SNSを通じて人気を博しています。
こうした工夫により、現地の消費者だけでなく他都市から訪れる観光客の注目も集め、一躍人気スポットとなっています。
このように、伝統と革新を融合させ、ロサンゼルスの多様性に応えるビジネスモデルが必要だと感じます。
「mochi ice」のInstagramでの盛り上がりの様子
CREAWではアメリカ進出・販路拡大を目指す企業様向けにテストマーケティングやデジタルマーケティング支援を行っています。
これまで100社以上の企業様のアメリカ進出をサポートしてきました。
初回コンサルティングとお見積りは無料ですので、お気軽にお問合せ下さい。
【出典】
*1:The McCourt Foundation(https://www.mccourtfoundation.org/event/los-angeles-marathon/)
*2:SEPHORA(https://www.sephora.com/happening/stores/los-angeles-beverly-center)/ PR Newswire(https://www.prnewswire.com/news-releases/sephora-launches-virtual-artist-for-the-sephora-to-go-app-300213051.html)
*3:ScrapeHero a data company(https://www.scrapehero.com/location-reports/Sephora-USA/)
*4:ESTA United States Travel Authorization Application (https://esta-travelsite.com/la-koreatown/index.html?utm_source)
*5:COURRIER JAPON(https://courrier.jp/news/archives/381820/)
Writer
Miyu
新卒でメディア業界へ飛び込み、5年間広報宣伝・SNS運用・イベント運営などに従事。
一念発起して退職後、2024年1月よりロサンゼルスへ単身渡米中。
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