お客様インタビュー・田口昌孝様

クライアント様紹介

Adentope, Inc.
(DBA: Japan Product Promotion)
代表

田口 昌孝(Masataka Taguchi)

1998年旅行会社AMNET USA入社。
AMNET NEW YORK, CHICAGO, BOSTON, ORANGE COUNTY, LA支店で勤務。
2015年にADENTOPE, INC. 設立
OC JAPAN FAIR, RISING JAPAN MUSICFEST主催。
その他にも日本の食、文化、音楽を広める事を目的として、アメリカで毎年各種イベント、コーディネートを行っています。

interview

タイピングをしながら受け答えする
スピード感が斬新だった

CREAW:本日は宜しくお願い致します。まずは会社のご紹介をお願い出来ますでしょうか?

 

田口様:当社の正式名称はAdentope, Incとなり、2015年にロサンゼルスの地で創業したイベントコーディネート会社です。

元々はOC JAPAN FAIRというイベントを主催する為に立ち上げた会社なのですが、今は様々なイベントのコーディネートやイベント以外の業務も手掛けています。

OC JAPAN FAIRは2009年からカリフォルニア州のオレンジカウンティで実施している日本文化を紹介するイベントとなり、2022年で12回目を迎えました。毎年10月の3日間で開催しており、約4万人近い来場者の方々に楽しんで頂いています。また、去年からは新たに音楽フェスに特化したRising Japan MusicFestを立ち上げ、現在は主催する2つのイベント運営に注力しています。

その他にも様々な企業様のイベントコーディネートやイベントに関連したサポートを行っています。

 

CREAW:ご紹介ありがとうございます。OC JAPAN FAIRは今ではカリフォルニア最大規模の日系イベントといっても過言ではないと思いますし、昨年から新たに音楽フェスも始められたとの事で、着実にイベントコーディネート業が広がりをみせていますね。素晴らしいです。

 

田口様:ありがたい事です。

 

CREAW:CREAWとの協業のきっかけはどのようなものだったか覚えていらっしゃいますでしょうか?

 

田口様:もちろん覚えています。2016年の12月頃にOC JAPAN FAIRのプロモーションを強化していきたいと考えていた時に代表の野口さんを紹介して頂いたと思います。

共通の知人から野口さんが他の日系イベントの集客を担当していて、SNSを活用したプロモーションが得意という事を聞いた事がきっかけです。

最初お会いした時に印象的だったのが、ミーティング中にPCを開いてメモを取りながら話を聞いていた事です。

タイピングをしながらすぐに情報を調べて返答してくれる受け答えのスピード感にびっくりしましたし、それでお仕事をお願いしたいと思いましたね。笑

 

CREAW:それは失礼致しました。第一印象はあまりよくありませんでしたね。。。

 

田口様:いえ、むしろ世代間の違いというか現代の人はすごいなと改めて感じる良い機会になりました。

従来はその場で調べられない事は一旦持ち帰ってからメールで返信するという形になっていたと思うのですが、ミーティング中にその場で情報を調べてすぐに答えを出せる姿は一種のカルチャーショックでした。

相談したい内容が当時まだ新しいSNSに関連する内容だった事もあり、これは若い人にお願いしないとダメだと感じましたね。

イベント立ち上げから8年間で黒字は1回だけ

CREAW:2016年当時にOC JAPAN FAIRが抱えていた課題はどのようなものでしたか?

 

田口様:2016年の段階である程度人は来てくれていたものの、イベント自体が黒字にならなかったという問題がありました。

それまでは有志が集まって、皆本業の合間に片手間でイベント運営をしていた事もあり、ビジネスとして成立するまでには至っていませんでした。

また、毎年のイベントに関するデータが蓄積していなかった事も大きな課題でした。毎年イベントを少しずつ改善していく為に集客に関するデータやイベント運営に使用した資料の蓄積が必要であったにも関わらず、それらが一切出来ていない状況でした。

例えばWebサイトを作成してくれた人が翌年には日本へ帰国してしまっていて、パスワードが分からなくなってしまったりなど共有すべきデータの蓄積が不十分でしたね。

CREAWさんにお願いするようになってからは、各種資料や写真素材などの共有や蓄積が重視されるようになり、Googleドライブを使ってデータ管理するなど、毎年のノウハウの積み重ねが徐々に根付いていったと思います。

 

CREAW:なるほどですね。2016年までは赤字で運営されていたという事に驚きました。

 

田口様:イベントを立ち上げた2009年から2016年までで黒字になったのは2013年だけでしたね。

 

CREAW:そうなんですね。確かによく考えてみるとイベントで収益をあげながら継続していく事はとても難しいように感じます。

 

田口様:そうなんですよね。イベントをやりたいという方は多いのですが、一度きりでやめてしまうケースも多いですね。

ロサンゼルスの場合は天候などのリスクは比較的少ないといえますが、やはり何回も開催していると、1回や2回は天候や気候の影響で中止になる事もあります。

イベントが中止の場合も会場代は支払う必要があるので、その場合は赤字は避けられないというリスクもあります。

 

CREAW:確かにそうですね。天候だけはどうにもコントロール出来ないですね。

SNSを集客の柱に2017年以降は全て黒字化達成

CREAW:CREAWとしては2017年からイベント集客に関わらせて頂きましたが、印象的な事があれば教えて頂けますでしょうか?

 

田口様:そうですね。基本的にSNSに関連する集客面で提案してもらった事は全てOKするようにしていました。

例えば、広告配信の適切なタイミングにしても、私は半年前からやりたいと思っていたものの、イベント1ヶ月前に予算を集中させる方が集客効果が大きいとアドバイスを受けるなどそれまでのやり方を1つひとつ見直していきましたね。

 

CREAW:2016年までと比べて大きく変わった点はありますでしょうか?

 

田口様:2016年以前はSNSといえばFacebookでInstagramはまだ流行っていなかったと思います。それまでFacebookのイベントページは作成していたものの、広告については情報誌など紙媒体が主体でした。

2017年からはInstagramが盛り上がってきた事もあり、SNSやデジタルメディアの活用に方針を切り替えていったという事が大きく変わった点ですかね。

 

CREAW:なるほどですね。2017年からは5年間にわたってイベント集客を担当させて頂いておりますが、年を重ねるごとに改善されていった部分などありますでしょうか?

 

田口様:毎年良くなっていきましたね。CREAWさんには主にSNSを軸としたランディングページ制作、SNSアカウント運用、広告運用などをお願いしていましたが、SNSがしっかりと集客の柱になりました。

また、SNSアカウントや広告から得たデータは出展者を増やす助けにもなりましたね。そういったところに先行投資してきて本当に良かったなと感じています。

 

CREAW:ちなみに2017年以降、赤字は改善されましたでしょうか?

 

田口様:おかげさまで2017年以降は全て黒字です。

 

CREAW:それは大変素晴らしいですね。一番の成果となると来場者が増えた事になりますでしょうか?

 

田口様:そうですね。来場者数が増えた点が一番の成果ですね。

イベント運営はスポンサーがいるとだいぶ楽になるのですが、基本的にOC JAPAN FAIRは来場者の方々の入場料で賄っているので来場者数の増加が肝なんです。

あとはオンラインチケットの販売を開始した事で、例年のオンラインチケットの販売比率を参考にその年の当日来場者数を予測出来るようになりました。

オンラインチケットの販売が伸びてないなと感じたら広告露出を強化するなど事前の対策が打てるようになった訳です。

もちろん来場者数の増加は集客方法を見直しただけでなく、他イベントとの差別化を考えてステージコンテンツを強化していったりなどイベント内容自体の工夫もしていきました。

 

CREAW:少なからず貢献出来たようで良かったです。貴社から見てCREAWの評価出来る部分はどのような点になりますでしょうか?

 

田口様:数字で見える化してくれるところですかね。イベントに関連したデータ分析や集客シミュレーションなどとてもわかりやすく、来場者目標に向けた具体的な改善施策を計画する時にとても役立ちました。

仮にその年の来場者数が伸び悩んたとしても、数値化されたデータは翌年の改善に向けた参考となるので、誰が見ても理解出来るデータや提案をまとめてくれる事は非常にありがたかく感じています。

Rising Japan MusicFestを通じて
J-POPをアメリカに広めたい

CREAW:ありがとうございます。Adentope, Inc様として今後の展望をお伺い出来ますか?

 

田口様:今後はOC JAPAN FAIRとRising Japan MusicFestの2本立てでイベントを継続していきたいと考えています。

昨年から始めたRising Japan MusicFestは音楽フェスティバルという事もあり、OC JAPAN FAIRとはまた違った集客の難しさがあるのですが、参加者には熱狂的なファンもいるので、何年か継続していく事で数万人規模のイベントになる可能性があると信じています。

J-POPをアメリカに広める場として盛り上げていきたいですね。

 

CREAW:素晴らしいです。OC JAPAN FAIRを続けてきた経験があるからこそRising Japan MusicFestもまだまだ伸ばしていけると信じられる訳ですね。

 

田口様:そうですね。イベントというのは最初はこけちゃうものなんです。笑

だからこそ大きなダメージを受けないようにリスクコントロールしつつ、小さく始めて少しずつ拡大していければいいなと思っています。

 

CREAW:今までのお話を聞いていると田口様はロサンゼルスとイベントがすごくお好きなんだなと感じますが、理由やきっかけはあるのでしょうか?

 

田口様:ロサンゼルスは以前から好きでしたね。でも実はイベントはあまり好きではないんです。笑

今でも仕事で他のイベントに行く事はありますが、楽しむという事はほとんどないですね。

私はイベントが好きというよりは準備するのが好きなんだなと感じていて、たった数日のイベントの為に1年かけて準備したり、色々な人が関わって1つのものを作り上げいく過程が面白いのかなと思っています。仕事はやってみないとわからないものなんだなと思いますね。

 

CREAW:奥が深いですね。好きで始めたというよりもやりながら好きになっていったというイメージでしょうか?

 

田口様:そうです。まさにその通りですね。

最初は興味がない事でもやってみないとわからないですし、やっていく中で好きになる事はあると思いますね。

 

CREAW:お仕事に対する哲学としてとても参考になりました。

最後にAdentope, Inc様として他に告知したい内容があればお伺い出来ますでしょうか?

 

田口様:主催するイベントにお越し頂きたいのはもちろんですが、その他にも日本食などをアメリカ市場へ紹介する取り組みをしています。

例えば、今は日本酒や鮮魚などを扱うクライアント様の卸のサポートをしています。オフラインで日本の文化をアメリカへ紹介したいという場合には私たちがお手伝い出来ると思いますのでぜひご相談頂ければと思います。

 

CREAW:ありがとうございます。弊社としてもイベント案件などあればAdentope, Inc様をご紹介させて頂きたいと思います。

 

田口様:引き続き、これからもよろしくお願いします。

 

CREAW:ぜひ今後とも何卒宜しくお願いします。

本日は貴重なお時間を頂きありがとうございました。

会社概要

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Adentope, Inc.
(DBA: Japan Product Promotion)

Japan Product Promotion様のWebsiteはこちらから
Founder & CEO Genki Noguchi

Interviewer

Genki Noguchi

CREAW代表。大学卒業後にヤフー株式会社でインターネット広告の企画営業に従事。在職中にYahoo! JapanとGoogle双方の運用型広告上級者資格を取得。3年で同社を退職し、渡米。 ロサンゼルスでカリフォルニア法人CREAW Incを創業後、事業拡大に伴い、オレゴン州ポートランド、テキサス州ダラスに拠点を広げつつ、 日本法人のCREAW JAPAN合同会社を設立。現在は日米の架け橋となるべく、貿易・マーケティングの2事業を展開中。

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