【アメリカの2026年展望】越境ECから米国拠点設立へ―変化を捉えた企業が勝つ時代
【アメリカの2026年展望】
越境ECから米国拠点設立へ
変化を捉えた企業が勝つ時代
CREAW Inc.はロサンゼルスに本社、ポートランド、ダラスにも拠点を置く、アメリカ市場参入・アメリカでの販路拡大をデジタルマーケティングでサポートする日系の広告代理店です。
いつもご閲覧頂き、ありがとうございます。
CREAWの野口です。
新年明けましておめでとうございます。
昨年も大変お世話になりまして、心から感謝申し上げます。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
さて、2025年のアメリカ市場を振り返ると、大きな転換点を迎えた1年だったと実感しています。
「トランプ政権の復帰で何が変わったのか?」
「地政学リスクは日系企業様にどう影響したのか?」
「なぜ今、越境ECから米国拠点設立へシフトする企業が増えているのか?」
今回は2025年の振り返りと2026年の米国展望について、アメリカ進出やアメリカ市場での売上増加を目指す日本企業様に役立つ情報をお届けします。
2025年を振り返る3つの転換点
2025年のアメリカ市場は世界情勢の変化により大きな転換点を迎えました。3つの転換点を振り返ります。
1. トランプ政権復帰による世界情勢の変化
2025年1月20日、ドナルド・トランプ氏がアメリカ大統領に復帰。トランプ政権復帰は世界情勢に影響を与え、特に通商政策の面で顕著な変化が見られました。
2025年4月、トランプ政権は全ての国を対象とした一律10%の相互関税を発表し、同盟国を含む各国に圧力をかけました。各国は米国の動きを注視しつつ対応を迫られ、グローバルなパワーバランスに変化が生じた1年でした。
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2. 地政学リスクを考慮した米国市場戦略の見直し
2025年は、地政学リスクを前提に米国市場戦略を再設計した企業様も多いのではないしょうか。ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、中東情勢の不安定化、米中対立の深刻化など、ビジネスに影響を及ぼす地政学リスクがありました。
上記地政学リスクを考慮し、サプライチェーンの見直しやフレンドショアリング(友好国への生産移転)の動きが一段と強まりました。
JETROの調査によれば、在米日系企業様における原材料・部品の調達先について「米国内調達へ切り替える」と回答した企業様は前年の2倍超となる88件に増加。特に中国(23件)や日本(45件)から米国へ調達先を切り替える予定との回答が目立ちました。
さらに生産拠点についても、生産地の米国への移管を検討している企業様は2024年の11件から34件と大幅に増加し、調達から生産までアメリカ国内で完結させるサプライチェーンを構築する動きが加速しています。
この動きには前述した相互関税やデミニミス(輸入品の価値が一定額以下であれば関税や輸入消費税の徴収を免除し、通関手続きを簡素化する仕組み)廃止の影響も強いと推測されます。
アメリカ側も日本からの直接投資を歓迎する姿勢を示し、2025年7月の日米協議では、日本が今後数年間で米国に最大5,500億ドル(約80兆円)規模の投資を行うことも合意しています。
3. 越境ECから米国拠点設立へのシフト
コロナパンデミック以降、AmazonやShopifyを活用した越境ECは日系企業様にとって米国市場参入の有力な手段でした。しかし2025年は、越境ECからその先のステップとして米国拠点設立に踏み切る企業様が増えた印象。
2023年まではリモートでのお打ち合わせが多かった一方、2025年は日本からロサンゼルスまで出張に来られる企業担当者様が増え、対面でのお打ち合わせの機会を多くいただきました。
理由は前述の地政学リスクに加え、米国市場で持続的にビジネスを拡大すべく、アメリカ現地に腰を据える必要性が日系企業様の中で認識されてきたことが考えられます。
実際JETROの調査によると、アメリカに進出している日系企業様の約48.3%が、今後1~2年で事業を「拡大する」と回答。この傾向は前述したサプライチェーンの見直しとも関連し、米国市場を輸出先としてだけでなく、現地で事業展開・生産体制の拡充を重視する流れが一段と進んでいることを裏付けています。
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CREAWでは越境ECから米国拠点立ち上げ、現地デジタルマーケティングまで一気通貫でご支援しています。お気軽に『無料相談』をご利用ください。
2026年のアメリカ市場展望
2025年の変化を踏まえ、2026年のアメリカ市場展望を3つの観点から解説します。
1. 日米間のパートナーシップ強化
2026年は、日米間のパートナーシップが一段と強固になる1年と予想されます。アメリカではトランプ政権の中間選挙、日本の厳しい対中姿勢、中国における台湾統一の意思など、安全保障や経済上、日米間のパートナーシップが重要であることに今後も変化はないでしょう。
2025年10月に東京で行われた高市首相とトランプ大統領の会談では、レアアース(希少資源)や半導体素材の安定供給に向けた協力協定結ばれ、今後日米両国はサプライチェーンの再編やハイテク分野での協力が一段と深まる予測です。
2026年には上記協定に基づく具体的なプロジェクトが動き出し、官民連携した安定供給体制の構築が期待されます。2026年の日米関係はさらに成熟し、ビジネスにも追い風となるパートナーシップ強化の年になると考えられます。
2. 中小企業の米国拠点立ち上げ本格化
2026年は、日系中小企業様による米国拠点立ち上げが本格化する年になると考えられます。2025年のトレンドであった越境ECからアメリカ拠点設立への流れが、大企業様を筆頭に中小企業様や新興企業様へ波及しつつあることを示しています。
従来、海外進出といえば大企業様が中心でしたが、近年は年商数十億円規模の中堅企業様やスタートアップ企業様もアメリカに拠点を構えるケースが増加。
代表的な例として、日本の新興企業Rapidus(ラピダス)様は創業から1年足らずで米国に営業拠点を開設する計画を発表。Rapidus様は次世代半導体の国産製造を目指すスタートアップですが、IBMとの連携に加えアメリカ市場での顧客開拓に向け、早期に現地オフィスを構える決断をしました。
また伝統産業の中小企業様も負けていません。地方発の老舗メーカー様が米国に直営店をオープンしたり、中堅の製造業者様が北米営業拠点を築いたりと各地でチャレンジが始まっています。
越境ECで一定の成功を収めた企業様が現地法人を設立し、現地物流拠点やショールームを開設する動きも見られます。2026年は越境ECで培った知見を糧に、アメリカ現地拠点設立へと踏み出す日系企業様が増えることが予想されます。
3. AI活用の大衆化がアメリカ進出を加速
アメリカ進出を考える上で触れておかなければならないのが、AI活用の拡大。AI(人工知能)活用は2022年末にChatGPTなどの生成AIが公開されて以来、わずか数年でAIは日常の一部となりました。
McKinseyのグローバルAI調査によれば、既にAIを何らかの形で業務に導入している企業様の割合は78%に達し、今後もその勢いは増すことが容易に想像できます。
特定の先進企業様だけでなく、中小企業様も含めたより広い裾野までAI活用が浸透していくでしょう。
このAIの大衆化、すなわち専門人材や大規模投資をしなくても、AIを業務に組み込める環境の普及がもたらす恩恵は計り知れません。従来は専門部署や外部委託に頼っていた業務が社内の現場レベルで完結できるまでになっています。
これはAIを使いこなす企業様と使いこなせない企業様の間で、意思決定スピードと実行コストに明確な差が生まれ始めていることを意味します。
アメリカ進出を検討する日系企業様にとっても、長年高いハードルとされてきた言語・文化の壁をAIの力で乗り越えやすくなってきています。AIが高度な機械翻訳や多言語でのメール・提案書作成を補助し、英語に不慣れな方でもグローバル市場の開拓が可能。
また、本質的な理解が難しいとされる米国市場の消費者トレンド分析でも、SNS上の膨大な書き込みや商品レビューをAIがリアルタイムに解析し、新商品の企画やデジタルマーケティング戦略へ展開することも出来るようになっています。
2026年は、AIを戦略的に活用する日系企業様がアメリカ進出のスピードと成功確率を大きく高めていく年になることでしょう。
関連記事「アメリカ進出を成功させる年間レビューの3つの視点|2026年版」も、ぜひご覧ください。
まとめ
2025年を振り返ると、「あの年は世界情勢とビジネス環境の大きな転換点だった」と語られる年になるのではないかと感じています。
昨年は変化を前提に意思決定を進めた企業様と様子見を続けた企業様の間に、事業スピードや成果の差がはっきりと表れた1年でした。
2026年は、こうした変化がさらに加速する1年になることが予想されます。だからこそ世界情勢の変化を単なるリスクとしてではなく、次の成長機会を見極めるための重要なポイントとして捉え、柔軟かつ戦略的な行動が、これまで以上に求められていくのではないでしょうか。
CREAWでは越境ECから米国拠点立ち上げ、現地デジタルマーケティングまでを一気通貫でご支援させていただく中で、こうした時代の変化を日々現場で感じています。
今後もアメリカ市場開拓のパートナーとして、目先のトレンドに流されることなく、中長期的な視点で皆様の事業成長に寄り添える情報やサービスをお届けして参ります。
アメリカ市場に挑戦される全ての日系企業様にとって、2026年が次の成長につながる飛躍の1年となることを心よりお祈り申し上げます。
今年も代表ブログを通じてアメリカ市場開拓に役立つ最新情報や事例を定期的にお届けして参りますので、ぜひ引き続きご閲覧頂けますと幸いです。
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
CREAW Inc
野口 元気
弊社では、アメリカ市場に挑戦する日系企業様のパートナーとして、アメリカ進出戦略やデジタルマーケティングまで一気通貫でご支援しています。
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【出典】
- Reuters US starts collecting Trump’s 10% tariff, smashing global trade norms:https://www.reuters.com/markets/us-starts-collecting-trumps-new-10-tariff-smashing-global-trade-norms-2025-04-05/
- JETRO 2025年度 海外進出日系企業実態調査|北米編:https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/01/e1554365874d6a87/20250027rev1.pdf
- :Reuters Trump strikes tariff deal with Japan, auto stocks surge:https://www.reuters.com/business/trump-strikes-tariff-deal-with-japan-auto-stocks-surge-2025-07-23/
- :Reuters US, Japan leaders sign rare earths, nuclear power deal ahead of Trump-Xi meeting:https://www.reuters.com/world/asia-pacific/trump-takaichi-agree-rare-earth-critical-minerals-supply-2025-10-28/
- :Rapidus announces U.S. subsidiary and opens Silicon Valley office; names Henri Richard as GM and president of
Rapidus Design Solutions:https://www.rapidus.inc/en/news_topics/information/rapidus-announces-u-s-subsidiary-and-opens-silicon-valley-office-names-
henri-richard-as-gm-and-president-of-rapidus-design-solutions-en-1/ - :McKinsey The state of AI: How organizations are rewiring to capture value:https://www.mckinsey.com/capabilities/quantumblack/our-insights/the-state-of-ai-how-organizations-are-rewiring-to-capture-value
Writer
Genki Noguchi
CREAW代表。大学卒業後にヤフー株式会社でインターネット広告の企画営業に従事。在職中にYahoo! JapanとGoogle双方の運用型広告上級者資格を取得。同社を退職後に渡米。 ロサンゼルスでカリフォルニア法人CREAW Incを創業後、事業拡大に伴い、オレゴン州ポートランド、テキサス州ダラスに拠点を開設。アメリカ市場向けのデジタルマーケティング事業を展開し、過去に支援した累計企業数は100社以上にのぼる。
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