安さを売りにするとアメリカ市場で苦戦する理由成功する価格戦略とは CREAW Inc.はロサンゼルスに本社、ポートランド、ダラスにも拠点を置く、アメリカ市場参入・アメリカでの販路拡大をデジタルマーケティングでサポートする […]
【代表ブログ】メキシコ進出の利点
CREAW Inc.はロサンゼルスに本社、ポートランド、ダラスにも拠点を置く、アメリカ市場への進出・アメリカでの販路拡大をデジタルマーケティングでサポートする日系の広告代理店です。
いつもご閲覧頂き、ありがとうございます。
CREAWの野口です。
第1回目の代表ブログでアメリカとカナダの違いを解説していますが、今回はメキシコ進出の利点を紹介します。
今年の1月に1週間ほどメキシコまでのクルーズ旅を経験し、その旅で感じたことを踏まえて、解説します。
アメリカからメキシコまでの航路
ロサンゼルスのロングビーチから出港し、メキシコのカボ・サン・ルーカスに立ち寄り、エンセナーダを経由してまたロングビーチへ戻ってくるルートでした。
メキシコでもアメリカのカリフォルニア州と国境を接する地域は、バハ・カリフォルニア州(バハ・カリフォルニア・スル州含む)と呼ばれています。
カボ・サン・ルーカスは高級リゾート地として、エンセナーダはメキシコ北部有数の貿易港であり、物流拠点として有名です。
余談ですが、アメリカのカリフォルニア州に最も近いメキシコの都市はティファナで、メキシコに蔓延する麻薬や武器の密輸取引の温床となっていて、近年は治安の悪化が指摘されています。
小さな子連れの私にとっては、ティファナを避けて比較的安全なメキシコ都市を訪問できるクルーズ旅は魅力的でした。
結果的に今回もとても良い旅になり、メキシコの特徴やアメリカとの違いについて理解を深める参考になれば幸いです。
メキシコ進出のポイント
実際にメキシコへ行ってみると、たくさんの学びがありました。今回はメキシコ進出のポイントについて、以下3点を解説します。
- メキシコ進出している日本企業様の特徴
- メキシコ進出のメリット
- メキシコ進出時の課題
1.メキシコ進出している日本企業様の特徴
デジタルマーケティングで北米進出支援を行う弊社に、過去にメキシコ進出やメキシコ市場への展開に関する相談を直接頂いたことはありませんが、製造業の企業様を中心に生産拠点をメキシコに設けている話は何度か耳にしていました。
近年では地政学的リスクを踏まえて、中国からメキシコへ生産拠点を移転する動きもあり、世界最大の消費市場であるアメリカの近くに拠点を設け、配送のリードタイム短縮やコスト削減に努める取り組みも見られます。
実際に独立行政法人国際協力機構(JICA)の資料では、「メキシコへ進出する日本企業様の数は約1,300社」*2との記載があり、多くの日本企業様がメキシコへ進出しているようです。
主に自動車産業・製造業・物流・商社・食品業界の進出が多く見られます。
特にメキシコは世界7位の自動車生産国で、日本企業様にとって重要な生産拠点です。日本を代表する自動車メーカーのトヨタ様・ホンダ様・日産様・マツダ様がメキシコで工場を稼働しており、その動きに合わせてデンソー様・アイシン様・ブリヂストン様・豊田通商様など日系の自動車部品メーカーも多数進出しています。
2.メキシコ進出のメリット
多くの日本企業様がメキシコへ進出する主な理由を3つにまとめて解説します。
①低コストでの生産が可能
メキシコの労働コストは、アメリカはもちろんのこと、近年高騰している中国よりも低く抑えられる傾向にあります。
特に自動車や電子機器などの製造業にとって、人件費は大きな経費となっており、メキシコでの工場設立は、生産コストを大幅に削減し、競争力のある価格設定が可能になります。
また、メキシコには豊富な労働力があり、工場労働者を確保しやすいのも魅力。さらに政府の支援を受けた工業団地の整備も進み、生産環境が年々向上しています。
②USMCA(旧NAFTA)の恩恵
メキシコは、自動車産業における原産地規則の厳格化や、特定製品に対する輸入制限などを含むア貿易協定・USMCA(旧NAFTA)をアメリカ・カナダと締結。日本企業様がこの協定を活用すれば、大きな利益を得る事が可能です。
USMCAの最大のメリットは、メキシコで生産された製品がアメリカやカナダへ関税ゼロで輸出可能な点。特に自動車産業においては大きな優位性を持ちます。
例えば、日本企業様がメキシコに工場を持てば、メキシコで生産した自動車や部品を関税なしでアメリカ市場に輸出でき、物流コストの削減や価格競争力の向上を期待できます。
③メキシコ国内市場の成長
メキシコの人口は約1.3億人と、世界でも有数の市場規模を誇ります。近年、経済成長とともに中間所得層が増加し、消費市場としての魅力も高まりつつあります。
特に日本製品への関心が強く、自動車、家電、食品などの分野で日本ブランドの信頼性が評価されています。今後メキシコ国内での販売を強化すれば、米国やカナダへの輸出に加え、
メキシコでも新たな収益源を得る可能性も。
上記のようにメキシコ進出には、「低コストでの生産」「関税ゼロの輸出」「成長市場への参入」という3つの大きなメリットがあります。
特に北米市場をターゲットとする企業様にとって、メキシコは最適な生産拠点となり得るでしょう。
3.メキシコ進出時の課題
一見、メキシコ進出は利点しかないようにも見えますが、以下で3つの課題を解説します。
①治安の悪さと安全対策
メキシコの一部地域は麻薬組織の影響が強く、犯罪や誘拐のリスクが高いとされています。特にアメリカ国境沿いのティファナやエルパソなどの都市では、暴力事件が頻発。
企業様は従業員の安全確保のため、比較的治安の良い地域に進出したり、警備会社と契約し、24時間体制での安全確保を行うなど、セキュリティ強化が必須です。
②物流インフラの整備不足
メキシコ国内の物流インフラは、アメリカや日本と比較すると未整備な部分が多く、輸送の遅延やコスト増加のリスクがあります。特に道路の舗装状況や港湾のキャパシティ不足が課題です。
輸出向けの港やアメリカ国境近くに工場を設け、輸送負担を軽減したり、信頼出来る現地の物流企業と提携し、効率的なサプライチェーンの構築などでリスクの軽減が可能です。
③トランプ大統領による政策転換リスク
先述の通り、メキシコで生産された製品は、USMCA(旧NAFTA)により、アメリカ・カナダへ関税ゼロで輸出できる点がが大きな利点ですが、今後政策方針が一変するリスクも存在。
トランプ大統領は対メキシコ政策を厳格化し、25%の関税引き上げの検討を明言しており、もし追加関税となった場合、多くの企業の輸出採算が悪化し、メキシコに製造拠点を設けるメリットがなくなる可能性も考えられます。
対策としては、アメリカ国内やアジア各国に生産拠点を設けてリスクの分散を図りつつ、アメリカ政府の動向を注視し、迅速な対応が出来る体制を整備しておく必要があります。
※この記事は2025年3月3日時点の情報を基に作成しています。アメリカのトランプ大統領は2025年3月4日にメキシコに対する25%の関税を発動すると明言しました。
アメリカとメキシコの違い
今回観光でメキシコへ足を運んで感じたことは、路上での客引きや物乞いなども多く見かけ、アメリカと比較すると整備されていない発展途上国という印象でした。
大勢の人が手作業で農作物を収穫しているメキシコの田園風景を見て、人件費が安いという利点は、時にテクノロジーや技術の発展を妨げる要因にもなり得ると個人的に感じました。
アメリカは人件費が高く、費用対効果に敏感であり、その結果、機械テクノロジーやAI技術が発展してきたように感じます。
多少の不便を感じても人件費が安い国では、マンパワーで解決できるため、アメリカのカリフォルニア州とほとんど位置が変わらないメキシコのバハ・カリフォルニア州において、ここまで大きな経済格差が生まれる原因の1つではないかと思いました。
実際にメキシコに足を運び、こういった情報を肌感覚で理解し、今までよりもメキシコ市場を明確にイメージできるようになりました。
関連記事「アメリカとカナダの違い」ではアメリカの隣国カナダの市場規模・特性・税制について紹介していますので、ぜひご覧ください。
まとめ
ここまでメキシコ進出の利点について解説しました。
メキシコ進出を本格的に検討すべき企業様としては、アメリカ市場において一定の実績をお持ちの企業様に限定されるのではないかと考えられます。
弊社としてメキシコ進出の支援実績はない一方、パートナー企業様の中には既にメキシコへ進出済みの企業様もいらっしゃいます。
もしメキシコ進出に興味のある企業様がいらっしゃいましたら、パートナー企業様のご紹介も可能ですので、お気軽にお問い合わせ頂ければと思います。
また、特にブログで解説してほしいテーマのリクエストもお待ちしています。
今後もアメリカ市場に関する最新情報や事例をお届け致しますので、ぜひご期待頂けますと幸いです。
毎度ご購読頂きありがとうございます。
引き続き、何卒よろしくお願い申し上げます。
CREAW Inc
野口 元気
【出典】
*1:iCruiseの公式サイトより転載
*2 JICA「メキシコ国の課題 進出日本企業数は約1300社!」(https://www.jica.go.jp/activities/schemes/priv_partner/event/2024/__icsFiles/afieldfile/2024/04/01/20240319_Mexico.pdf)
Writer
Genki Noguchi
CREAW代表。大学卒業後にヤフー株式会社でインターネット広告の企画営業に従事。在職中にYahoo! JapanとGoogle双方の運用型広告上級者資格を取得。同社を退職後に渡米。 ロサンゼルスでカリフォルニア法人CREAW Incを創業後、事業拡大に伴い、オレゴン州ポートランド、テキサス州ダラスに拠点を開設。アメリカ市場向けのデジタルマーケティング事業を展開し、過去に支援した累計企業数は100社以上にのぼる。
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